妹の健康は異情を呈しました

 けれど私にはここにも十字架が待っていました。宿に来てからは妹の健康は異情を呈しました。それは山の上には風寒く北向きにて日あたり悪しくまたあまりに寂寞《せきばく》なるためでした。妹は何となく不幸そうに見えました。そして外は風雨の烈しく樹木の鳴る夜に寒そうな淋しそうな顔をして少しは燈火の美しいところへ...

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肺の悪い友

絵を分かった肺の悪い友は非常に落胆して私と別れることを大きな幸福を失うことでもあるかのように嘆きました。いよいよ病院を出る時には玄関まで岩井の母親と嬢さん(聖書の友)や二、三の知人が送ってくれました。肺の悪い友は歩行してはいけないと私が止めるのをもきかずにしいて玄関まで出ました。蒼《あお》ざめた顔に...

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病院よ、祝福あれ

 そのうちに彼女は患家に働きに行き二週間ほどになります。そして今日の彼女の手紙を読んで私はまったく安心しました。彼女はいろいろと思い悩んだ末自分の私に対する愛の不純なことを覚り、かつ悔いました。そして恋のエゴイズムと煩悩《ぼんのう》とに気がつき、もっと聖なる愛にて私を愛する心になったとみえます。しか...

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